みなさん「IT営業マン」と言えばどのようなイメージをお持ちでしょう?
- 片方にはPCもう片方にはスマホを持ち電話をしながら颯爽と歩く姿
- 出張の空き時間にはカフェでコーヒーを飲みながらPCを開く姿
- お客様と最新機器のTV電話で商談をし受注に成功する姿

そんなこたぁないんですよこれが!
特に若手IT営業マンはそんなこたぁないんですよこれが!
今回はそんなスマートなイメージのIT営業マンの実情をお話いたします。
※全てのIT営業に当てはまるものではなく、あくまで一部の例にすぎません。ご理解の程よろしくお願いいたします。
営業=黒子さん!?
わたくし、いちIT企業の営業マンをしており、主に金融機関様にシステムを提供するお仕事をしています。
営業に配属される前までは、
なんて思ってました。
ところが営業に配属されて、半年間し続けた仕事はなんと以下のような「黒子」でした。
- 先方と上司との懇親会の店選び
- 先方へ事前送付するための懇親会の案内状作成
- 上司の出張の際の行程を示した行程表作成
- 上司の飛行機、新幹線予約
- 先方がどのようなご略歴なのかを詳細に示した事前資料の作成
- 上司のゴルフバックの配送
- ゴルフ懇親会場の予約、プレー後の懇親会セッティング
- 年賀状やお歳暮送付対象のお客様リスト作成 等
私の「IT営業マン」のイメージはぶち壊されました。笑
そんな私はこう思いました。
むしろ裏方メインだし、こんなことして何の意味があるんだ!と。
金魚の糞でもいいからせめてお客様のもとに私を連れていけ!と。
お客様が金融機関ということもあるのか、または社風なのか、私はなかなかお客様先に出向くことができませんでした。

しかし、上記のような仕事をこなしてきた中で、間違いなく身に着けることができたスキルがあることに気づいたのです…!
上記の仕事内容ごとにその詳細の一部をお伝えいたします。
黒子業務を経験したメリット
1.段取り力が身につく!
裏方を経験してまず最初に身につくのがこれではないかと思います。
例えば「上司の出張の際の行程を示した行程表作成」や「ゴルフ懇親会場の予約、プレー後の懇親会セッティング」などの業務に取り組む際、私は以下の作業をメンバーと協力して行います。
- 上司がお客様先を訪問する時間から逆算して飛行機を予約
- 到着空港にてタクシーを事前手配
- 先方のロビーにて手荷物を預かっていただけるよう事前連絡
- 先方への手土産を手配、必要であれば事前送付
- 訪問後の懇親会場を事前予約、お客様先からのルートを示した資料作成
- 懇親会終了後のホテルまでのタクシー手配
- 以下省略…笑
上記のような事前段取り、そしてそれを事前に上司に説明という業務を行います。
次の日そのままゴルフ懇親会があるときは、これが⑳くらいまで続きます。笑
このような業務を始めたころは、
とも思っていましたが、営業マンたるもの「段取り力」を甘く見てはいけません…。
などという考え方、行動は急に身につくものではありません。
自分の上司やお客様に思いを馳せ「他人のために全力で尽くすことができる」という段取り力は立派な営業マンとしてのスキルだと私は考えます。
2.気遣いができるようになる!
これは「段取り力」に通ずるところもありますが、黒子の業務を通して圧倒的に気遣いができるようになったと感じます。
例えば「先方と上司との懇親会の店選び」の際には、みなさんならどのような点に着目してお店を選びますか?
顧客営業マンたるもの、以下のような着眼点を参考にしてみてください!
- お客様が迷わずに行ける場所か(別途案内状を送付する場合あり)
- お客様に苦手な食べ物・アレルギーがあるか
- 苦手なものがある場合、個別でコース内容を変更できるか
- お客様の好みの料理・お酒はあるか
- お客様に腰の悪い方はいないか(掘りごたつ・テーブル席を選択)
- 完全個室があるお店か
- お客様に喫煙者はいらっしゃるか(禁煙でも喫煙スペースがあるか)
- 事前に手土産を配送してもOKか(食事後に渡す場合)
- こちらで名酒などの持ち込みをしていい店か
- カード支払いはできるか(JCB、VISA、MasterCardはもちろんAMEXなども)
とりあえず10個挙げてみましたが、他にも細かいところを含めるとまだまだありそうですね。
おそらく営業経験0でこの全てを網羅できている人はなかなかいないのではないでしょうか。
「そこまでする!?」がちょうどいいのです。
「そこまでしなくていいから!」が当たり前なのです。
営業マンとして黒子の仕事を経験して初めて真の気遣いを知ることができました。
「お客様のことを好きな女性だと思え」
これは私の尊敬する上司の口癖です。
一見バカバカしく感じられるかもしれませんが、それは決して大げさな表現ではなく、究極のおもてなしができる営業マンになるための心得であると改めて感じることができました。
ちなみにいざというときの女性との食事の際にも、上司やお客様のために探しているお店を使ったり、女性を喜ばせるための段取りを前もって組んだりと、日々磨いている営業マンとしてのスキルが役に立つものですよ!笑
まとめ
IT営業に配属され「かっこいい営業」ではなく、いわゆる黒子のような仕事をしていた私。
しかしその経験もあってか、今では重要なお客様との定期会議の正式メンバーに加えていただき、日々汗水たらして働いております。
もちろん黒子の仕事は今でも続けています。笑
しかしそのおかげでさらに、
- 上司やお客様を思いやる段取り力
- 「そこまでやる?」レベルの気遣い
に磨きをかけている毎日でございます。
今回のお話はIT営業に限らず、顧客営業をされている方にはどなたにも通ずる話だと私は考えます。
これからも、いち営業マンとしてお客様との信頼関係構築に拍車をかける存在になりたいものです。
この記事がみなさまの一助となりますように。
以上、失礼いたします。